2026年09月06日

AI

業務で使う生成AI選び|ChatGPT・Geminiなど活用シーン別に解説

起業・経営に役立つ知識

業務で使う生成AI選び|ChatGPT・Geminiなど活用シーン別に解説

 

多様化・細分化する生成AIツールを、自社のニーズに合わせて使いこなしたいと思っても、なかなか難しいと感じている方は多いかもしれません。

しかし、各種ツールの特徴を正しく把握して導入すると、ビジネスを進める上で強力な味方になってくれます。

この記事では、ChatGPT、Gemini、Claude、Copilotといった、特に汎用性が高いとされる4つのツールについて、具体的な活用シーン別に解説します。

 

 

主要生成AIの特徴と得意分野

まずは、仕事や学習等で利用されることが多い、主要生成AIの特徴と得意分野について確認しましょう。

 

ChatGPT

開発元 OpenAI
特徴 汎用性の高さ
得意分野 文章・画像生成、データ分析、Web検索といった多機能性が魅力
料金体系
  • 無料からスタート可能
  • 有料版は月額1,400円から16,800円

 

ChatGPTは、できることの種類が豊富なため、生成AI初心者に最適なツールの一つです。

ビジネスアイデアの壁打ちや文章要約といった作業のほか、日常生活では料理のレシピを代わりに考えてくれるなど、色々な用途に活用できるのが特徴です。

 

Gemini

開発元 Google
特徴 Google Workspaceとの連携
得意分野 ChatGPT同様の機能が期待できるが、検索や情報整理に特に強い
料金体系
  • 無料からスタート可能
  • 有料版は月額725円から14,500~円

 

Geminiは、社内での業務に各種Googleサービスを使用している企業におすすめのAIツールです。

Gmailやスプレッドシート、ドキュメントとの連携が可能なため、普段の業務の流れを崩すことなく導入できるのが強みです。

 

Claude

開発元 Anthropic
特徴 プログラミングや長文読解・要約に強い
得意分野 ビジネスでの利用に特化させやすく、上位モデルのClaude Codeなら業務の自動化も
料金体系
  • 無料からスタート可能
  • 有料版は月額換算18ドルから110ドル~

 

Claudeは、ビジネス目的を含む長文の作成や要約、プログラミングのコード生成などに活用しやすいAIツールです。

上位モデルのClaude Codeを使いこなせれば、実務の自動化も視野に入りますが、専門知識を持つ人材の協力が必要になる可能性が高く、AI初心者にはやや敷居が高いかもしれません。

 

Copilot

開発元 Microsoft
特徴 Microsoft製品との相性が良い
得意分野 Microsoft関連のソフトと連携した資料作成、データ整理、メール作成等が可能
料金体系
  • 一般法人向けは、月相当額4,047円(年払い)から

 

Copilotは、ChatGPTを開発したOpen AI社が提供する、生成AIモデル「GPT」が採用されたツールです。

したがって、文章生成やプログラミング、画像生成等の機能は一通り備えていますが、それに加えてMicrosoft 365と連携してWord、Excel、PowerPointでの作業にも活用できます。

 

 

職種別・AIの具体的な業務活用例

業種や職種によって課題感は異なるため、自社の課題に合わせてAIツールを選ぶ、または複数のツールを運用すると効果的です。

以下、主な職種別にAIの具体的な業務活用例をご紹介します。

 

【総務・人事】書類作成の迅速化・社内規程の要約

バックオフィス業務の中でも、業務の幅が広い総務や対外的な“顔”としての側面も持つ人事では、使い勝手が良いと感じるAIツールも異なります。

社内報作成、求人票の原稿作成といった用途には、様々な文章生成に適したChatGPTが活躍するでしょう。

しかし、複雑な就業規則の読み込み・要約といった用途には、長文読解を得意とするClaudeの方が便利です。

 

【営業・マーケティング】提案書作成と市場リサーチの高速化

営業活動において、競合他社の公開情報を検索する、市場を広くリサーチするなどの用途には、情報整理や検索と得意とするGeminiが使いやすいでしょう。

新商品の販売にあたり、キャッチコピー案をたくさん出したい場合は、ChatGPTでアイデア出しをするのがおすすめです。

プレゼンテーション用にスライドを作りたい場合や、顧客向けのメール文章作成は、職場環境によってGeminiもしくはCopilotのいずれかを使用するのが便利です。

 

【経理】データ整理と財務分析の効率化

経理職の場合、すでに使用している会計ソフトとの連携を視野に入れる必要があります。

例えば、Excelによる経費データ集計が多いなら、やはりMicrosoft関連ソフトと連携しやすいCopilotがよいでしょう。

同様に、クラウド会計ソフトがGoogleスプレッドシートと連携できるなら、Geminiによる作業効率化が期待できます。

 

最低限押さえておくべき「プロンプト」の作法

あらゆる生成AIツールにいえることですが、AI側がスムーズに希望通りの回答を出力するためには、命令文である「プロンプト」の質を高めることが大切です。

内容を詳細に詰めるほど、希望に近い出力が期待できるでしょう。

しかし、理想の出力に辿り着くためには、最低限以下の内容をプロンプトに含める必要があります。

 

立場 「あなたは営業部門のマネージャーです」

「あなたは売掛金担当の経理スタッフです」

「あなたは給与計算に詳しい労務担当者です」 など

目的 「リピーター向けの新商品案内文を作成して」

「滞納者のステータスを、添付したファイルから洗い出して」

「甲乙丙それぞれのケースで所得税を計算して」 など

形式・条件 「500文字程度で、明るさと丁寧さを兼ね備えたトーンで」

「ファイルで赤色になっているセルだけを抽出して」

「税額は降順でまとめて」 など

 

一つひとつ、条件を詰めていくことで、納得のいく出力が可能になります。

 

 

生成AIツール導入における3つのリスクと安全策

生成AIツールは、業務効率化や高付加価値の実現につながる一方で、使い方を誤ると深刻な問題に発展する可能性があります。

導入時は、以下のリスクを踏まえた上で、必ず安全策を講じましょう。

 

情報漏洩の防止

多くの生成AIは無料で利用できますが、顧客の個人情報や社外秘のデータを入力すると、そのデータがAIの再学習に使用されてしまうおそれがあります。

業務利用を想定する際は、必ず設定画面から「データを学習させないモード(オプトアウト)」に設定する、または法人向けプランを利用するようにしましょう。

 

⁠嘘の情報(ハルシネーション)のチェック

AIに出力させると、一見正しそうに見えて、実はまったく実情と異なる「嘘の情報」が出力されることがあります。

これは「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれ、人間の目によるチェックなしで生成した文章やデータは、基本的にそのまま使用できないものと考えた方が安心です。

社内の専門家が事実確認を行うなど、チェック体制を整えておきましょう。

 

「AI利用ガイドライン」の策定

社内でのAI運用は、社員の動向についても把握した上で、社内ルールとなる「AI利用ガイドライン」を設けておきたいところです。

例えば、社員の中には、自分で有料プランに加入して、個人アカウントのAIを業務効率化目的で使用することを脅威だと思っていない人もいるかもしれません。

しかし、社員個人のモラルや判断基準にAI運用を依存すると、入力できるデータかどうかの判断があやふやになるだけでなく、そもそも業務利用に適したツールかどうかの解釈もおろそかになります。

最初のうちは、シンプルな内容で構いませんから、全社で共有できるガイドラインを作成しましょう。

 

 

一口に生成AIといっても、それぞれに特徴や得意分野が異なります。

一つのツールを使い倒すのも一手ですが、目的に応じて使い分けることで、より早く理想的な出力が実現します。

まずは、自社での可能性にはどのようなものがあるのか、生成AIに触れながら確かめてみましょう。