2025年08月23日
広報
企業広報・販促はSNSだけで十分? │ ホームページとの違いや活用法を解説
起業・経営に役立つ知識
自社の広報活動や販促を自前で行うにあたり、コーポレートサイト(ホームページ)は重要な役割を果たしてきました。しかし、近年では拡散力や投稿の手軽さなどを理由に、SNSアカウントによる広報・販促にシフトする企業も増えてきています。
SNSとホームページは、それぞれ役割や運用方法が異なるため、企業担当者はそれぞれの違いを踏まえた上で運用する必要があります。
この記事では、主に企業広報・販促に使用することを想定して、SNS・ホームページの運用方法の違いや、それぞれの活用方法について解説します。
ビジネスツールとしてのSNSの特徴
企業が広報・販促に使用する、ビジネスツールとしてのSNSの特徴を、主なSNSの種類ごとにまとめました。
SNSの種類 | ビジネスツールとしての特徴 |
X(旧Twitter) |
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LINE |
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TikTok |
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これらのSNSにつき、単独または複数で利用することが、広報・販促の円滑化につながります。
しかし、投稿した内容を曲解したユーザーによるリプライが返ってきて炎上に発展したり、偽アカウントなどによる嘘情報が発信されたりするリスクは否めません。
基本的に、SNSでの情報発信はユーザーから信頼を勝ち取るのが難しい傾向にあるため、SNSの運用だけで広報・販促を完結させず、別メディアの運用も検討したいところです。
ホームページ(コーポレートサイト)の特徴
自社でホームページ(コーポレートサイト)を運用する場合、多くの企業は次のような効果を期待して運用します。
- 会社概要や事業内容など、自社の「自己紹介」ができる
- 自社がどのような企業なのか、忖度なくブランディングができる
- 予約や申込み、商品購入などの「導線」を設けられる
- 採用ページ等により、工数やコストをかけず人材確保を実現できる など
Web上において、ユーザーはホームページを「その企業の入口・ロビー」にあたる部分と認識しています。
少なくともその企業については、一番詳細で信頼できる情報が、ホームページに掲載されていると考えるでしょう。
また、SNSでの投稿を見たユーザーが自社に興味を持った場合、より詳しい情報を知りたくてホームページにアクセスするケースが多く見られます。
自社が信頼するに足る企業であることをオンラインでアピールするのに、ホームページは有用な手段の一つといえるでしょう。
ただし、一から制作・運用を検討する場合、自力で作成する場合は時間と労力を必要とします。外注する場合もコストが生じるため、自社として必要性を検討した上で判断しましょう。
SNSとホームページの使い分け
SNSアカウントとホームページを使い分ける場合、基本的には次のようなイメージで運用することになるでしょう。
SNSアカウント |
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ホームページ |
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それぞれ単独で運用するのではなく、相乗効果を見込んで運用することが大切です。
SNS“だけ”で広報・販促は成立するのか?
ここまで、SNSとホームページの違いについてお伝えしてきましたが、それぞれの広報・販促における役割分担は異なります。SNSとホームページの両方を用意した方が、スムーズな広報・販促を実現できるはずです。
その一方で、予算や事業規模によっては、ホームページが必須とは限りません。無料での運用により、十分な効果が期待できるのであれば、SNSだけでも十分でしょう。
例えば、キッチンカーを複数台運用している事業者の場合、ホームページで営業時間・出店場所を公開するメリットは大きいでしょう。商品のファンとしては、次はどこに出店するのか、新しい商品は何なのか知りたいと思うはずです。
しかし、個人が1台を運用する分には、Instagramで最低限の情報だけポストした方が、事業者の負担は少なくなります。
個々のケースによって、どのような運用が最適かは答えが変わってくるため、ホームページの設立・運用は必須ではない点に注意しましょう。
まとめ
SNSは拡散力と手軽さが魅力のツールですが、コンテンツ投稿のプロセスで炎上リスクが生じやすく、発信情報への信頼性にも課題があります。
その一方で、ホームページは企業の公式情報として信頼性が高く、問い合わせや商品購入の受け皿となる反面、制作・運用のコストは高くなりがちです。
このように、企業の広報・販促において、SNSとホームページはそれぞれの役割が異なります。
両者を連携させ、SNSで集客しホームページへ誘導するのが効果的ですが、事業規模や予算によってはSNSだけの運用で十分な場合もあるため、自社の規模感や目的に応じて柔軟に判断することが大切です。