2023年09月13日

起業スキル

スキルを磨きながら起業する~副業から起業へ一歩踏み出すために~

起業・経営に役立つ知識

 

これまで自分の楽しみで終わっていた趣味や特技は、インターネットの発達によって、他の誰かのために役立てられる「事業」へと変わってきています。
例えば、本業の合間にやっていたプラモデル作りが、お金をもらえる仕事に早変わりする可能性を秘めているのです。

副業としてスタートさせた事業が、確定申告を検討するほどに成長すれば、個人事業主として独立する道も開けてきます。

この記事では、スキルを磨きながら副業をスタートさせ、やがて本格的な起業へと踏み出すためのポイントについて解説します。
 


 
 

ポイント①:自分にできることと市場のニーズを結びつける

副業をスタートさせるにあたり重要なことは、そもそも自分に何ができるのか、趣味・特技などのスキルについて掘り下げて考えることです。
絵を描くのが好きだという場合、ただ好きだというだけでなく、具体的に企業・個人からの依頼が入るレベルかどうかが重要になってくるからです。

 

例えば「SNSのアイコンに使う似顔絵を描いて欲しい」という依頼なら、鉛筆書きでもOKという人はいるかもしれません。
しかし、これが「特定の商品宣伝に使用するイラストを作成して欲しい」となると、難易度は格段に上がるでしょう。

 

場合によっては、過去の実績がないと、仕事を受けられないかもしれません。
副業を始めるにあたっては、これから始めようと考えている仕事について、まずはニーズがあるのかどうか確認しましょう。
 
 

 
 

ポイント②:仕事を確保するための環境を整備する

自分の特技・趣味につき、どうやら市場では一定のニーズがあると判明したら、次は仕事を確保するための環境を整備しましょう。
近年、副業を認める企業は増加傾向にありますが、就業規則内で副業を禁止しているケースも少なくないため、事前に副業することに問題はないかどうか確認することをおすすめします。

 

仕事を安定的に確保することは、副業を成功させる上で不可欠です。
友人・知人を介して仕事をもらうにせよ、自分で営業をかけて仕事をもらうにせよ、顧客を探さないことには副業が始まらないからです。

 

比較的難易度が低い方法としては、スキルマーケット・クラウドソーシングサービスなどを活用し、で仕事を受注する方法があげられます。
現代では、仕事を頼みたい人・仕事が欲しい人をつなぐマッチングサービスが多数登場しているため、条件が合えば比較的スピーディーに仕事を受注できます。

 

ただ、Web上でのやり取りということもあり、不払いトラブルや納品物へのクレームなどが発生した際、対応が限定されてしまうおそれがあります。
まずは、腕試しのつもりで活動をスタートさせ、少しずつ実績を積み重ねていくのがよいでしょう。
 
 

ポイント③:収入を増やして起業を狙う

顧客を見つけて、少しずつ受注が増えてきたら、次は収入を増やして起業を狙いましょう。
収入を増やす方法としては、主に単価をアップする方法と、依頼数を増やす方法があげられます。

 

順番に関しては、まず依頼数を増やすことに注力し、十分な実績を積み上げるのを待ってから単価アップを検討しましょう。
それぞれのジャンルにおいて、品質の高さ・こだわりなどが評価されれば、単価を高くすることは十分可能です。

 

収入が増えると、やがては「確定申告」を検討しなければならない状況を迎えます。
給与以外の所得で、収入から経費を差し引いた金額(利益)が年間で20万円を超えた場合、確定申告が必要です。

 

確定申告が必要な段階まで利益が増えたら、本格的に起業に向けて準備を進めていきます。
個人事業主として開業届を税務署に提出すれば、各種特別控除を受けやすくなる「青色申告」など、税制上のメリットが受けられる仕組みを活用できます。
 
 

 
 

ポイント④:個人事業主から法人化へ

個人事業主として、順当に収入を増やしていくと、その先に見えてくるのが法人化です。
個人事業主のステップを踏まず法人化することも可能なのですが、設立手続きに手間と費用がかかるため、まずは個人事業主からスタートさせて収入を安定させるのが、法人化への基本的なルートです。

 

個人事業主から法人化を目指す目安の所得を考える場合、所得税の税率と法人税の税率を比較して判断するのが妥当です。
業種にもよりますが一般的には、所得が900万円を超えたあたりが、法人化の目安とされます。

 

法人化を検討するレベルの所得に至った場合、多くの人は独立を検討するでしょう。
しかし、そこまで収入を増やすのは大変なことですし、副業が忙しくなれば本業に支障をきたすおそれがあるため、一定額の生活費を貯金して個人事業主のうちに独立してしまうのも一手です。

 

貯金だけでなく、趣味仲間や会社の同僚・上司とも良好な関係を築いておくと、独立後に仕事の伝手があるので有利になります。
独立すると、基本的には方針のすべてを自分で決断していくことになるため、後ろ盾は少しでも多い方がよいでしょう。
 
 

まとめ

スキルを磨きながら、副業から起業へと歩みを進めるためには、順序立ててキャリア構築・収入増を実現することが大切です。
まずは自分とスキルについて知ってもらうために時間を費やし、そこから次第に難易度の高い仕事にチャレンジすることで、順当に収入をアップさせることができるでしょう。

 

自分が個人的に取り組んできたことが、そのまま収入につながる喜びは、他に代えがたいものです。
もし、自分が独自に続けている趣味があるのなら、まずはスキルマーケットで自分のアカウントを作ってみてはいかがでしょうか。