2025年01月29日

展示会活用

中小企業の展示会の活用法|出展メリットや注意点なども紹介

起業・経営に役立つ知識

広告予算が限られる中小企業にとって、Web媒体やSNSなどを活用することは一般的になってきています。
その一方で、自社製品を実際に見てもらったり、触れてもらったりすることで、商品の魅力をアピールすることも重要です。

コストをかけて展示会に自社製品を出展することには、Webでの集客にはないメリットがある一方で、出店準備やスタッフ確保などの負担がかかる点に注意が必要です。
この記事では、中小企業が展示会への出店を検討する際に知っておきたい、展示会の活用法について解説します。

 

 

展示会の準備から運営までの一般的な流れ

展示会の準備から、運営に至るまでの一般的な流れとしては、次のようなイメージになります。

 

  1. 出展目標を決め、出展する商品や内容を決める
  2. 出展するイベントを決めて申し込み、当日出展するブースの場所を決める
  3. 参加スタッフと役割の決定、マーケティングの計画立案、プロモーションプラン決定などを行う
  4. 必要書類の準備および提出
  5. ブースの装飾・レイアウトなどを決める
  6. 制作物の制作依頼や、搬入・搬出の手配を行う
  7. 顧客への案内状配布
  8. 当日の運営及び反省

 

上記の通り、やるべきことは多岐にわたるため、これらの準備や当日の運営をぶっつけ本番で行っても、有益な結果につながらないおそれがあります。
初めて出展する場合は、展示会運営のサポートを担ってくれる運営会社に依頼したり、出展企業のサポート体制が整っている展示会・イベントなどを選んだりするのがよいでしょう。

 

 

主な展示会の種類と活用法

一口に展示会といっても様々な種類があるため、出店する展示会を選ぶ際は、自社のニーズにマッチするものを選びたいところです。
以下、主な展示会の種類について、活用法と併せて解説します。

 

合同展示会

「IT・通信」・「環境・エネルギー」・「防災」など、ある一つのテーマに絞って、多くの企業が参加するタイプの展示会です。
“ビジネスショー”と呼ばれることもあり、来場者の多くは「新しいサービスや最新トレンドなどに興味のあるビジネスパーソン」です。

 

展示即売会

合同展示会がビジネスパーソン向けの展示会だとしたら、展示即売会は一般消費者を対象としています。
各種ブランド品や楽器などを実際に展示し、それを一般市場価格よりも安値で販売する形をとることが多く、一般消費者の購買意欲をかきたてるのに適しています。

その一方で、新商品の売れ行きや他社製品のリサーチなどにも目を向けることが多く、マーケティングにも活用されます。

 

パブリックショー

パブリックショーは、一般消費者に広く開放されている展示会で、いわゆる「コミックマーケット」や「ゲームショウ」などのように、世界中からたくさんのファンが集まるのが特徴です。
出展企業の多くは、売上増だけでなく自社のファンを増やす目的で出店していますが、展示会で商品の販売を行うことも可能です。

 

プライベートショー

一企業やグループ企業による、クローズド(招待制)の展示会はプライベートショーと呼ばれ、こちらはビジネスパーソンが主要な顧客となるケースもあれば、一般顧客がメインとなるケースもあります。
既存顧客・重要顧客が対象となる展示会のため、自社製品をじっくりアピールできます。

 

 

企業が展示会に出展するメリット

企業が自社製品を展示会で出店する際のメリットとしては、次のようなものがあげられます。

 

  • 様々な顧客と接点が得られる
  • 自社の存在や製品・サービスなどの認知度を高められる

 

どの展示会に出展するかにもよりますが、企業は出店において様々な顧客と直接触れ合うチャンスを得られます。
特に、新規顧客や見込客と接点を作ることは売上増の実現において重要であり、たとえ展示会当日に売上につながらなかったとしても、その後プラスに働くことが期待されます。

また、自社の存在を知っていた参加者に対して、これまでにない新商品の魅力・今まで利用してもらっていた製品のお役立ちサービスに関する知識などを伝えられれば、リピーターの確保にもつながるでしょう。

 

 

企業が展示会に出展する際の注意点

企業が展示会に出展する際は、次のような注意点を十分考慮した上で、出展の判断をする必要があります。

 

  • 準備や目標設定にかかるコストは妥当か
  • スタッフは自前で確保できるか

 

展示会に出展する際は、出展までの準備や達成したい目標の設定など、段取りをつけて行動することが求められます。

運営会社にサポートを依頼したり、入念に準備を進めたりすることはもちろん大切ですが、それだけコストもかさむことが予想されるため、予算内で展示が可能かどうか事前に見積もっておくことが大切です。

スタッフの数や質に関しても同様で、例えば「開発能力が高くても説明能力に乏しい人材」を配置した場合、思ったような成果につながらないおそれがあります。
コミュニケーターとエンジニアを同じ場所に配置したり、必要に応じて展示会向けのプロのコンパニオンに依頼をかけたり、人材のバランスを考えましょう。

 

 

まとめ

展示会には複数の種類があるため、目的に応じて出展する展示会を選ぶ必要があります。
どれを選んだ場合でも、展示会の準備は多岐にわたるため、自社で対応できないようならノウハウが豊富な運営会社を頼るのも一手です。

展示会に出展することで、ビジネスパーソン・一般顧客などと接触の機会を増やせれば、そこから新たなビジネスチャンスが生まれる可能性は十分あります。
実際に出展する際は、出展の準備を進めたらどうなるのか、自社でできる範囲でシミュレーションを行ってから判断することをおすすめします。