2025年11月01日

EC

佐世保から全国へ!ECサイト開業で失敗しないための超重要ポイント

起業・経営に役立つ知識

 

佐世保市には、世界に誇る美しい九十九島の海の幸、情熱が詰まった佐世保バーガー、そして400年の歴史を持つ三川内焼(みかわちやき)など、素晴らしい逸品が溢れています。
これまで地元民や観光客の方々に愛されてきたその魅力を、インターネットを通じて全国、ひいては世界中の人々に直接届けるチャンスを創出するには、自社ECサイトの開業・運営が欠かせません。

この記事では、佐世保市から全国展開を考えている事業者向けに、ECサイト開業で失敗しないために押さえておきたい、超重要ポイントをご紹介します。

 

ECサイトで「誰に、何を売るか」を決める

ECサイトを立ち上げる際は、はじめに「誰に、何を売りたいのか」という、事業の核となるコンセプトを明確にすることが最重要課題となります。
例えば、同じ海産物を売るにしても、次の2ケースではサイトデザイン・価格設定・アプローチなどがまったく異なります。

 

  • 佐世保への旅行を懐かしむ20代女性に、少し贅沢な自分へのご褒美セットを売る場合
  • 食卓の安全を気にする首都圏のファミリー層に、無添加の干物セットを売る場合

 

ターゲット顧客を具体的に描き、その顧客が何を求めているかを深く考えること。
この最初のステップが、後のすべての施策の精度を高めるとともに、成功率の向上につながります。

 

ECサイトの前に「ECモール」を攻略せよ

ECで商品を販売する場所(プラットフォーム)には、大きく分けて以下の2つの選択肢があります。

 

ECモール
  • 楽天市場・Amazonなど、複数の出品者が出店しているプラットフォーム
  • すでにたくさんのユーザーが利用しているため、ゼロから集客する手間を省けるのがメリット
自社ECサイト
  • 自社独自でサーバーやWebサイトを用意して、自社製品を中心に出品するプラットフォーム
  • Webデザインや各種機能の自由度が高く、自社ブランドの世界観やエッジの効いた商品の展示などが可能

 

商品の全国的な知名度に自信がない段階であれば、まずはECモールに出店して商品を知ってもらい、そこでファンを獲得してから自社サイトへ誘導するという戦略が非常に有効です。

マーケターの中には、この戦略が成功への王道だと考えている人もいます。

 

ECサイトの「集客方法」を押さえる

ECサイトは、ただ開設しただけでは誰の目にも留まりません。

ターゲットとなる顧客にサイトの存在を知ってもらうには、次のような集客方法の実践が欠かせません。

 

SEO対策
  • Google、Yahooなどの検索エンジンから、自社サイトが検索・クリックされやすいようにする施策
  • 例えば「佐世保 陶磁器 通販」といったキーワードで、自社サイトが上位表示されるイメージ
SNS投稿
  • Instagram、X(旧Twitter)などのSNSで自社アカウントを持ち、自社製品の魅力や働く人の想いなどを発信し、間接的に集客につなげる
  • 商品写真や仕事風景などをアピールしたい場合はInstagram、経営者や社員の想いを発信したい場合はXなど、投稿内容によってSNSを使い分ける
Web広告
  • Google広告やSNS広告など、コストをかけてターゲットに自社製品の魅力を伝え、購入を促す
  • 地域や年齢層などを特定して広告を打てるため、短期間で自社サイトや商品を認知してもらいたい場合に有効

 

ECサイトを「顧客が迷わない」構造にする

 

顧客が自社ECサイトを訪れてくれた際、サイト構造が複雑だと、それだけで購入しようという気持ちが萎えてしまうものです。

例えば、新鮮な魚介類の写真を撮影したのに、どこかくすんで見えてしまう仕上がりの画像だったら、顧客が「本当にこの商品を買ってよいのか」と悩むのは当然です。

良い画像を使っていても、商品説明が単なる値段紹介だけで終わっていると、その商品によってどんな体験ができるのか、読者の想像力をかき立てるのは難しいでしょう。

画像と商品紹介文は、必要に応じてプロの手を借りながら、顧客にとって魅力的な内容に仕上げなければなりません。

加えて、購入手続きの入力フォームも、極力シンプルな内容にしましょう。

入力項目が多すぎたり、手順が複雑だったりすると、面倒になって購入をやめてしまう、いわゆる「カゴ落ち」のリスクがあります。

住所の自動入力機能を搭載するなど、できるだけ顧客にとってシンプルな、分かりやすい決済フローを意識したサイト構築が大切です。

 

フォローアップ体制を整える

ECサイトから商品を購入してもらったら、一度生まれた顧客とのご縁を逃す手はありません。

商品発送の連絡時、到着時など、折々で顧客にメールを送信するだけでも、顧客に「このお店はきちんとした対応をしているな」と思わせることができます。

割引クーポン・新商品の先行案内など、リピーターに対するケアを行うことも、安定した売上に貢献します。

 

運用体制を整える

ECサイト立ち上げ初期は、限られたメンバーで、勢いで対応することも可能かもしれません。

しかし、中長期的な運用を考えているなら、宣伝も含め運用体制を整える必要があります。

ECサイト構築、もしくはECモール運用の段階で、担当スタッフと業務内容を明確にしておきましょう。

人材が集まらない場合は、受注管理システムの導入や、プロ人材のアウトソーシングなど、必要に応じて外注も検討しましょう。

 

まとめ

ECモールや自社ECサイトを適切に運用できれば、自社製品を佐世保にとどまらず、日本中にアピールすることができます。

やるべきことを理解し、一つひとつ着実に準備を進めることで、失敗するリスクを大きく減らせるでしょう。

ただし、事業内容や商品によって、訴求の方向性は変わってきます。

最初のうちは本記事の内容をなぞりながら運用し、徐々に自社だけのアピールポイントを見つけることが大切です。