2023年06月13日

クラウドファンディング

クラウドファンディングってどんな仕組み?【起業ノウハウ】

起業・経営に役立つ知識

クラウドファンディングは商品・サービスを世に出す1つの手段

 

近年、夢を掴みたい、実現したいと起業を志す若者が増えきたと感じます。つい最近でも、起業ではありませんが20代の女性が宇宙飛行士という大きな夢の扉を開けたことは、多くの若者を勇気づけたのではないでしょうか。

 

起業を志す人にとっての夢の1つとして、自分が思い描く商品・サービス、農産品や活動を広く多くの方に知ってもらい、熱狂的な愛好者(ファン)になってもらうことがあります。
しかし良い商品・サービスができたにも関わらず、その商品・サービスが世に出ず消えていくのはなぜでしょう?

 

その理由の一つは世に出す方法を知らないまたは間違っているからです。ではどうすればいいのでしょう。最も簡単な方法は有名な芸能人を起用して全国へテレビCMなど各種メディアにて広告を打つことです。でもそんなこと簡単にはできませんよね。そこで注目されているのが“クラウドファンディング”の活用です。

 

クラウドファンディングとはcrowd(群衆)からfunding(資金調達)をする仕組みの総称です。その中でも一般的に使われるクラウドファンディングは「購入型クラウドファンディング」と呼ばれる種類となります。
基本的なルールとして、金銭的支援に対して原則経済的な見返りとして返礼品(リターン)を返します。この行為をインタネット上のプラットフォーム(運営会社)を通じて行います。ネット通販に似ている仕組みです。

 

 

 


 

ネット通販とクラウドファンディングの違い

ではネット通販とクラウドファンディングの違いは何でしょう。それはクラウドファンディングの特徴である以下の2点にあります。

 

誰でも参加できるピッチ大会

クラウドファンディングは単なる既存の商品・サービスを提供するのではなく、まずは社会や地域、利用者をより良くしたいと言う“アイデア”を発表する場であるということです。

クラウドファンディングでは皆さんの“夢”を届けることができる舞台が設けられています。ピッチ大会のようなイメージです。

 

先払いの予約販売

通常の製品開発から販売では、企画→設計→試作→製造→販売促進→販売という流れになります。売上金が手元に入ってくるのは販売の時点です。原材料、労務費、販促費など先に出費が行われて後から入金が当たり前なため、事前に手元に資金を用意しておく必要があります。首尾よく世の中に受け入れられ販売が好調であればよいのですが、なかなかそうはいきません。またそもそも事前の資金調達ができずに製品化に至らず、見果てぬ夢となり諦めることもあります。

 

しかしクラウドファンディングでは、これから実現予定のことを試作段階で世に出すことが可能です。
今から具現化する商品・サービスに込められた夢(想い)とその商品・サービスの有用性を消費者が判断し、夢を含めて購入してくれる支援者となって応援してくれます。

まだ商品・サービスが完成していない段階で世に問うことで自分の夢(想い)が受け入れられるのか?どこかの誰かの役に立つのか?を証明できたり、商品・サービスが売れるのかを知ることができます。いわゆる1つのマーケティング調査ですね。

 

このように手元の資金が少なくても夢に向かってチャレンジできること、それがクラウドファンディングの魅力です。

先にも書きましたが通常のクラウドファンディングは「購入型クラウドファンディング」であり、支援を受けた場合は「売買契約」となるため、必ず返礼品(リターン)を返すことは忘れないでください。

 

 

著者紹介

廣門和久(和み経営コンサルティング/合同会社シェアリング代表)

中小企業診断士として創業支援、戦略立案、マーケティング支援、ブランディング支援、クラウドファンディング支援などを活用し、『一緒に九州から世界へ』を目指して伴走型支援を行っています。

現在、夢の実現のために芸術大学の現役大学院生として学んでいます。

 https://nagomi-consul.com