2024年01月25日

フレームワーク活用

もやもやをカタチに!事業アイデアを具体化するフレームワーク

起業・経営に役立つ知識

 

事業アイデアはあるけどまだ中身がぼんやりしている。
アイデアから事業計画までなかなか進まない。

そのような方はフレームワークを使った思考法がおすすめです。この記事では、事業アイデアが定まらないという方向けに、思考整理ができる代表的なフレームワークを7つ紹介します。フレームワークを活用してあなたのアイデアをカタチにしましょう。

 

 

フレームワークを使うメリット

フレームワークとは問題解決や意思決定を行いやすくするために使われる、思考の枠組みのことを言います。アイデアを引き出すためのフレームワークのほか、分析のためのフレームワーク、事業計画推進や課題解決のためのフレームワークなどさまざまな型があります。

 

  • フレームワークを使うメリットは次の5つです。
  • 情報が整理される
  • アイデアの抜け落ち、抜け漏れが見つかる
  • 課題が見えやすくなる
  • 可視化されることで情報を共有しやすくなる
  • 効率的で時間短縮になる

 

思考の整理だけでなく、思考をより深めたり、視点を変える効果もあります。

 

 

アイデアを具体化するためのフレームワーク7選

ここではアイデアを具体化するために役立つフレームワークを7つ紹介します。

 

1. マンダラート

9×9のマス目にアイデアを書き出す方法です。中心にメインテーマを書き、その周りに8つ関連するアイデアを書き出します。その8つのアイデアごとにさらにマスを作ってアイデアを深堀りし、拡大します。書き出していくことで、アイデア実現のための具体的なアクションが見え、行動しやすくなるのがメリットです。

すべてのマスを埋めなければならないので、抜け漏れを防止でき、複数でやると多様な発想が生まれます。マンダラートをすべて埋めたらグルーピングし、優先順位をつけ1つずつ実践していきます。

気軽にできるフレームワークで、ビジネスだけでなくスポーツ界や教育界でもよく採用されています。メジャーリーガーの大谷選手が高校時代、夢の実現のために使ったことで知れ渡るようになりました。

最近ではマンダラートを作れるスマホアプリも開発されているようです。

 

 

 

2.スキャンパー

7つの切り口でアイデアを考えるフレームワークで、頭文字をとってSCAMPERと呼ばれています。7つの質問に回答していくことでアイデアを量産し拡張するメリットがあります。もともとのアイデアを7つの切り口から考え直し、見直すことが可能です。

 

Substitute(代用する)‐‐‐別のものに置き換えができないか?
Combine(組み合わせる)‐‐‐2つ以上のものを組み合わせられないか?
Adapt(適応させる)‐‐‐他のものを適応させたり、応用させたりできないか?
Modify(修正する)‐‐‐従来のものを修正したり変更したりできないか?
Put to other uses(使い道を考える)‐‐‐何かに転用できるか?他の使い道はないか?
Eliminate(削減する)‐‐‐削除したり減らしたりすることはできないか?
Reverse,Rearrange(逆転させる/再編成する)‐‐‐順番を変えたり、組み替えたりはできないか?

 

 

 

3.KJ法

付箋やメモ用紙、カードなどに思いついたアイデアを書いていく方法です。自由にアイデアを出し合うブレーンストーミングをするときによく使われる手法です。

1枚につき1つアイデアを書いてホワイトボードなどに貼っていきます。ある程度書けたら内容を俯瞰し、グループでまとめて分類名をつけたりします。次にするのは構造化です。それらのグループの因果関係や、対立関係、相関関係などわかりやすいように矢印などを使って関係性を明らかにします。
この過程で思考が整理され、課題や問題点などの分析が可能になります。

ホワイトボードを使わない別の方法として、パソコンで使えるマインドマップツールがおすすめです。パソコンの画面上でアイデアをどんどん打ち込み、枝葉のように広げて、パーツを自由に動かせます。

 

 

 

4.アンチプロブレム

実現したいことの真逆の課題を設定しアイデアを出す方法です。

例えば「自社の商品を販売促進するには」という課題があったとします。これに対し、アンチプロブレム法では真逆のテーマである「自社の商品の販売を減少させるには」という課題について考える、というものです。

真逆の課題を設定して考えると、普段では考えられないアイデアが出ることがあり、逆転の発想が生まれます。
少し遠回りのようですが、アイデアに詰まった時には有効なフレームワークです。

 

5.シックスハット法

6つの違う視点を持ったパーソナリティを想定し、アイデアを出していくフレームワークです。色で区別して帽子という身に付ける物をイメージすることで、よりその人の立場になり切って考えるよう設定されています。

6つの帽子は次の通りです。

  • 白い帽子:客観的 データ重視の視点
  • 赤い帽子:感情的 直感重視の視点
  • 黒い帽子:否定的 リスク回避重視の視点
  • 黄色い帽子:肯定的 プラス思考の視点
  • 緑の帽子:革新的 クリエイティブな視点
  • 青い帽子:統括的 鳥の目で全体を見る視点

 

3分から5分くらいかけて全ての思考法でアイデアを出していきます。自分とは違う視点を組み入れることで新しい視点に気づくメリットがあります。

 

 

 

6.5w1H

6つの疑問詞をキーワードにアイデアを具体化するフレームワークです。

What(何を)‐‐何の事業をするのか
Who(誰が)‐‐‐メンバーは誰か
When(いつ)‐‐‐ いつまでにリリースするか
Where(どこで)‐‐‐ ターゲットはどこにいるのか どこで販売するのか
Why(なぜ)‐‐‐ 自分がやる理由は
How(どうやって)‐‐‐ どのように進めていくか

5W1Hを意識することで、具体的なターゲットや商品・サービスを利用するシーンなどが描けるようになります。

 

 

7.6W3H

5W1Hから、さらに3つの項目「Whom(だれと・だれに)」「How much(いくらで)」「How many(どれだけ)」を加えたフレームワークです。

Whom(誰と・誰に)‐‐‐誰と一緒にそのビジネスをするのか・誰に対してのサービスか
How much(いくらで)‐‐‐いくらかかるのか、いくらで販売するのか
How many(どれくらい)‐‐‐どれくらいの量を販売するのか

対象者と具体的な数字を出すことで,、具体的な計画が立てられるヒントになります。

 

 

注意するポイント

今回は7つのフレームワークを紹介しましたが、利用するうえで注意するポイントは次の2つです。

  • 複数のフレームワークを使う
  • 新規性・市場ニーズ・収益性があるか

 

1つのフレームワークだけでなく、複数のフレームワークを使うことで抜け漏れを防げます。また切り口も異なるのでさまざまな角度からアイデアを深堀りできます。

また、ビジネスアイデアが成功するためには新規性があるか・市場ニーズがあるか(課題解決)・収益性があるかの3本柱で考えることが必須です。ビジネスコンテストではこれら3つの視点で審査されます。フレームワークでアイデアが出てきたら次はこの3つを検証をしていきましょう。

 

 

まとめ

アイデアを具体化する方法として思考のフレームワークを紹介しました。

  • マンダラート
  • スキャンパー法
  • KJ法
  • アンチプロブレム法
  • シックスハット法
  • 5W1H
  • 6W3H

 

今回紹介したフレームワーク以外にも有効なフレームワークがあるので、使えそうだなと思ったものはぜひ活用してみてください。フレームワークを使ってあなたのビジネスプランをブラッシュアップしていきましょう。