2024年03月10日

IT導入補助金

IT導入補助金とは|中小企業・小規模事業者が活用する際のポイント

起業・経営に役立つ知識、支援情報

 

 

国から交付される補助金の種類は数多く存在していますが、その中でも中小企業・小規模事業者の業務効率化・生産性向上を促進するものとして「IT導入補助金」があげられます。
この記事では、中小企業・小規模事業者の観点からIT導入補助金について触れつつ、実際に活用する際のポイントについても解説します。

 

IT導入補助金についておさらい

IT導入補助金とは、様々な経営課題の解決を目的とした「ITツールの導入」を支援するための補助金です。
また、補助金の枠が以下の種類に分かれており、それぞれで補助額も変わってきます。

 

 

IT導入補助金の枠 概 要
通常枠(A・B類型)  業務のデジタル化を目的としたソフトウェア・システムを導入する場合の枠

<補助額>

  • A類型で5万円以上150万円未満
  • B類型で150万円以上450万円未満
デジタル化基盤導入類型 複数社連携IT導入類型 主に会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトに補助対象を特化している枠
<補助額>

  • ソフトウェア等は50万円以下(補助率3/4)、または50万円超350万円以下(補助率2/3)
  • ハードウェア等は30万円以下(補助率1/2)
セキュリティ対策推進枠 セキュリティ上の脅威(サイバーインシデント)を防止するセキュリティ対策強化支援枠
<補助額>

  • 5万円以上100万円以下(サービス利用料の1/2以内)
商流一括インボイス対応類型 インボイス制度に対応し、受発注機能を有するITツール導入を支援する枠

※取引先である中小企業・小規模事業者等に対してITツールを無償で利用させる場合も補助の対象となる

<補助額>

  • 350万円以下

<補助率>

  • 中小企業・小規模事業者等が申請する場合:2/3以内
  • その他の事業者が申請する場合:1/2以内

 

 

IT導入補助金の対象となる「ITツール」とは

IT導入補助金の対象となるITツールは、主にソフトウェア製品・クラウドサービスなどが該当し、例えば次のような状況が想定されます。

 

  • 定型作業を自動化するため、ロボットによる業務自動化(RPA)ツールを導入
  • 社内の情報共有・コミュニケーションを円滑にするため、グループウェアを導入
  • 人脈や営業ノウハウを社内で蓄積・共有するため、顧客管理ツールまたは営業支援ツールを導入
  • テレワークなどの柔軟な働き方を自社で認めるため、Web会議システムを導入

 

なお、導入にあたり発生したサポート費用・設定費用に関しても、IT導入補助金の対象となります。
ただし、IT導入支援事業者によって、事前にIT導入補助金事務局の審査を受けて登録されたものでなければなりません。

 

 

 

IT導入補助金の具体的な活用事例

実際にIT導入補助金の申請を検討する場合、自社の課題解決に活用できるかどうか、気になる経営者・事業者の方も多いのではないでしょうか。
以下、IT導入補助金によって業務改善等に成功した、具体的な活用事例をいくつかご紹介します。

 

勤怠状況の把握

運輸業を営むH社では、一般企業よりも複雑な大型免許ドライバーの労務管理に悩んでいました。
営業所ごとに表計算ソフトで管理していたことから、管理の手間がかかっていただけでなく、超過前に状況を把握できていないことも課題でした。

そこで、運送事業者に特化したクラウド勤怠管理システムを導入したところ、労働時間が上限に近づいた場合はアラートによって把握できるようになりました。
導入後は、出退勤時間の入力、ドライブレコーダーの記録・日報による運転時間の入力によって、本社で全員の勤務状況が把握できるようになっています。

 

原価計算のスピードアップ

施工設計・構造設計など幅広い業務に携わるI社では、物件ごとの原価を把握して利益を素早く把握することが課題でした。
また、日報は独自に構築されたものであったことから、そちらとデータ連携できるようなカスタマイズも必要としていました。

そこで、日報データを直接原価計算・会計へつなげられるよう、日報システムを原価管理ソフト・給与ソフトにデータ連携できるようカスタマイズしています。
処理業務がシンプルになったことで、操作時間の大幅短縮につながりました。

 

セルフオーダーによる業務効率化

レストランを営むS社では、人手不足から営業時間を短縮せざるを得ない状況となり、ITツールの導入を検討していました。
POSレジの価格が高かったことから、お客様が自ら注文できる「セルフオーダー」方式に対応しているツールを導入しています。

お客様がオーダーした情報は直接厨房に届くため、聞き間違いがなくなり、業務の正確さ・スピードが向上。
現場の省人数化と利益上昇だけでなく、メニューごとのオーダー数を確認してメニュー改善にもつながっています。

 

 

まとめ

IT導入補助金は、売上増や人手不足解消だけでなく、インボイスへの対応にも活用できます。
申請が通って補助金が交付され、新しいITツール導入の目途が立てば、これまで自社で課題としてきた問題が解決する可能性があります。

実際に申請を行う際は、ITベンダーと呼ばれるIT導入事業者と共同で申請を進めていくことが多いため、あらかじめ自社で実現したいことを説明できるよう準備しておきましょう。
IT導入補助金に興味がある経営者・事業者の方は、まずは以下サイトで紹介されているコールセンターに問い合わせてみることをおすすめします。

 

https://it-shien.smrj.go.jp/