2022年10月12日
創業のヒント
誰でも成功できる?地方で創業して成功した例・失敗した例を参考にしよう【起業アイデア】
起業・経営に役立つ知識
地方での創業は、都市部で創業する場合とは異なり、地域によってニーズが異なる点に注目することが大切です。
ニーズが合致すれば誰でも成功できる可能性を秘めている反面、ニーズを見誤るとすぐにお店をたたんでしまうような結果につながりかねません。
これから佐世保を含む地方で創業したいと考えるのであれば、成功例と失敗例を事前に学んでおく必要があります。
この記事では、地方での創業がうまくいったケースと、失敗してしまったケースの特徴をいくつかご紹介します。
地方での創業で成功した例から学ぶ
地方での創業に成功した企業は、以下のようなルールを守って経営を進めている傾向にあります。
|
以下、それぞれの傾向についてご説明します。
固定費を小さくする
地方で創業する場合、家賃や人件費などが都市部に比べて相対的に安いため、そのメリットを活かさない手はありません。
物件・内装にこだわることも大切ですが、それは都市部で差別化を図るための戦略の一つと割り切り、地方では質実剛健を目指し固定費の節約に努めましょう。
ライバルの少ない環境を選ぶ
地方にはそれぞれのニーズがあり、すでに地域で飽和している業種に参入しても、なかなか手が出しにくい部分は否めません。
しかし、例えばIT化が進んでいない地域は往々にして存在しているため、極端な話、自分でホームページを作ることができれば、それだけで営業活動を有利に進められる可能性があります。
ITにかかわらず、その地方で相対的に同業者が少ない(またはいない)のであれば、地域のパイオニアになれる可能性は十分あります。
可能な限り、ライバルの少ない環境を選んで、得意先を増やしていきましょう。
インターネットを最大限活用する
創業してからそれほど時間が経過していない状況では、地方でお客さんを集めるのは大変です。
しかし、地方創業は必ずしも「住んでいるお客さんを取り込む」ことだけが正解ではありません。
例えば、airbnbのような形で空き家を民泊化するビジネスなど、全国または世界の旅行客を相手にしたやり取りをするなら、SNSやメール・WEBサイトを活用して集客ができます。
日本の地方は自然も含めた観光資源が豊かですから、地方だけで生活を成り立たせようとするのではなく、地方に「来てもらう」視点をビジネスに取り入れることが大切です。
ニーズとミッションを意識する
自社の利益だけを考えた創業は、どのような業種でも長続きしません。
地方や取引先のニーズを把握しつつ、社会的共感を得られるミッションの達成を目標とすることで、支援者が増えていきます。
例えば、エシカルであること・SDGsを念頭に置いた経営を行っていることは、これからすべての企業にとって求められる要素になるでしょう。
大量生産・大量廃棄が問題になっているアパレル業界を例にとると、過剰生産を防ぐ精密な在庫管理を実現するなど、これまでの慣習や悪例を打ち破れるビジネスモデルであれば、出資や支援をつのった際に協力者が現れる可能性が高くなります。
地方での創業で失敗した例から学ぶ
地方での創業に失敗した企業では、以下のような過ちを犯してしまったケースが目立ちます。
|
以下、それぞれのケースについて解説します。
ニーズを取り違えてしまう
地方における流行は、都市部とはまた違った形で存在しています。
例えば、アパレルでの創業を検討している場合、地方から情報発信をするのは難しく、ファッションショーを行っても手ごたえを感じられるケースは少ないでしょう。
地方では、時に都会以上のオリジナリティが求められる場面に遭遇することがあり、地方ならではの商品を作ることも求められます。
どのようなニーズに対して事業を展開していくのか、入念にリサーチを行わなければ、事業者の負担は大きくなるものと推察されます。
軽い気持ちで飲食店に手を出す
未経験者でも創業しやすいジャンルの一つとして、飲食店経営があげられます。
最近では、キッチンカーを使った移動販売など、創業のハードルも低くなってきていますが、地方できちんと収益を出すには相応のノウハウや情熱が求められます。
そもそも地方は交通の便が悪く、新しいお店を選んで足を運ぶ層が少ない上に、すでに人気を集めているお店からお客さんを呼び込むのも大変です。
逆に言えば、一度熱狂的な人気を集めれば末永く発展できる可能性もありますが、少なくとも軽い気持ちで手を出すことはおすすめできません。
人口が少ない市町村で創業した
市町村の人口が少ない状況だと、どうしてもビジネスの展開に限界が生じてきます。
人口5,000人の町と50,000人の市を比較した際、単純に人口差は10倍です。
また、居住者の年齢が高いと、新しいチャレンジに対する抵抗感も強くなりがちです。
一概には言えませんが、日本の総人口の54%が人口20万人以上の自治体で生活しているというデータもあります。そういった意味からも佐世保は創業に適していると言えるでしょう。(佐世保市の人口は23万7375人:令和4年10月1日時点)
人間関係の構築が不十分
地方の支援を受けて、畑を借りて農業に従事するケースも、数ある創業方法の一つとして増えてきています。
しかし、新規参入者が農業で利益を出すためには、様々な要素が求められます。
気候に合わせた育て方のテクニックや販路開拓だけでなく、6次産業化など販売手法・マーケティングに関する知識も必要です。
また、地域の土地で作物を育てる都合上、何か問題が起こった際に助け合える人間関係を構築しておかなければ、最悪の場合「村八分」にされてしまうおそれもあります。
まとめ
地方における創業の成功例・失敗例に目を向けると、地方で経営する際の注意点が色々と見えてきます。
今回ご紹介した例のほか、自分が暮らしている地域の特徴が見受けられるようなら、そちらも踏まえて経営計画を練ることをおすすめします。
VSIDEでは経験豊富な産業コーディネータが、創業計画や経営計画の策定のサポートを無料で行っています。ぜひご利用ください。