2023年11月21日

異業種コラボレーション

事業成長に役立つ異業種コラボとは?メリット・デメリット・パートナーの探し方を解説

起業・経営に役立つ知識

 

事業成長を加速化させる上で、他社との協業は有力な選択肢の一つですが、近年では異業種の企業同士が協力する「異業種コラボ」が注目を集めています。

 

2022年8月には、佐世保市に本社を持つ株式会社ジャパネットホールディングスが、株式会社スターフライヤーと資本業務提携を行うことを発表しています。

異業種コラボが上手くかみ合えば、同業者との連携では実現できない、新しいサービス・ビジネスが登場する可能性があります。
この記事では、事業成長に役立つ異業種コラボについて、メリット・デメリット・パートナーの探し方などを解説します。

 

 

異業種コラボ(異業種コラボレーション)とは

異業種コラボとは、業種が違う2社以上の企業が協力して、何らかのビジネスを展開することです。
コラボレーションの規模や期間は様々であり、一時的に合同でキャンペーンを打つこともあれば、体制面の深い部分まで共有するプロジェクトになるケースもあります。

一概には言えませんが、同業種におけるコラボレーションは、なかなか業種の枠を超えた提案に至らない場合も珍しくありません。

 

これに対して異業種コラボは、異なる畑同士のスタッフが深く関わるため、製品開発・マーケティングの観点から斬新なアイデアが出る可能性が高くなります。

もちろん、これまで別々の事業に従事していた者同士がコラボするわけですから、衝突または行き違いが発生するリスクもあります。
しかし、それを補って余りある魅力があることも事実であり、プロジェクトに独創性・新規性を求める企業の多くは、異業種コラボに興味を示しているものと推察されます。

 

 

 
 

なぜ異業種コラボに注目が集まるのか

消費者の嗜好の多様化は、様々なブランド・製品のオリジナリティにも影響をもたらしており、新しい商品・サービスの登場から類似商品等が登場するまでの期間は、次第に短くなってきています。

 

また、世界的なSNSの普及によって、消費者側が意外性・新規性を重視する傾向も強まってきたことから、他社との差別化を図るために「これまで自社にはなかった視点」を取り入れる必要性を感じている企業も増えてきています。

こうした背景から、異業種コラボによって、既存のビジネスモデル・アイデアに新しい風を吹き込もうという動きが活発になっているのです。
 
 

異業種コラボを行うメリット

異業種コラボを成功させるための道のりは、決して平坦なものではありませんが、成功すればコラボした企業に大きなメリットをもたらします。
具体的なメリットとしては、例えば以下のようなものがあげられます。
 

話題性のあるプロジェクトの実現

消費者は、既存の商品に感じない「意外性」に敏感になってきているため、話題性のあるプロジェクトが実現すれば、自社の認知度向上が見込めます。

自社が異業種コラボに対して積極的な企業であると認知されれば、他にも自社とのコラボを希望する企業が増えるかもしれません。

 

継続して一定の実績を出せば、そのチャレンジに対するスタンスが評価され、投資家等からも注目を集めることでしょう。
最終的に、新たな収益構造の獲得につながれば、将来の資金調達にも良い影響をもたらすものと推察されます。
 

新規顧客の獲得

自社の業種と異なる企業とコラボすることにより、これまで自社に興味を示さなかった新しい層にも、自社の商品・サービスに関する情報を届けやすくなります。
プロジェクトの展開次第では、コラボした業種に大きな変革をもたらしたり、自社の新たなビジネスモデル構築につながったりする可能性は十分あるでしょう。

その結果、これまで想定もしていなかった、新しい客層を獲得できるチャンスが生まれます。

自社だけではアプローチが難しかった顧客に対して、自社の商品を訴求できるのは、大きなメリットといえるでしょう。
 
 

異業種コラボを行うデメリット

異業種コラボを成功させるためには、そもそも成功するまでコラボを続けられるかどうかが重要になってきます。
異業種の企業と連携する際は、以下のデメリットを理解した上で決断することが肝心です。
 

パートナー企業を探すのが難しい

そもそも、同業種であったとしても、連携できる企業を見つけるのは大変なことです。
異業種ともなれば、商慣習から常識までまったく異なるケースもありますから、コラボにあたり協業するメリットを見つけること自体が難しいかもしれません。
 

スムーズな連携まで時間を要する

異業種コラボでは、サービス・商品の開発やマーケティング手法の決定につき、一から段取りを組む必要があります。
スムーズに連携するためには、担当者同士でコミュニケーションをとる機会も多くなりますし、互いの業界・企業への理解を深めるための時間も長くとることになるでしょう。

 

 


 
 

異業種コラボのパートナーの探し方

異業種コラボを成功させるため、理想的なパートナーを見つけるには、まず「双方にとってメリットのある提案が可能か」について考える必要があります。
自社からパートナー企業に対して行う提案だけでなく、パートナー企業から自社に対して行われる提案についても検討した結果、お互いにメリットがなければパートナー関係は成立しないでしょう。

 

異業種の企業がパートナーとして成立するかどうかを判断する上で、参考情報の一つとなるのが、企業のSNSにアップされている情報です。
商品・サービスを紹介しているコンテンツをチェックして、自社の事業とマッチする部分が見つかったら、まずは相談という形でコラボを検討するのも一手です。

 

 

異業種交流会への参加も、経営者・営業マンとの接触の機会を増やせるため、新たなビジネスチャンスにつながる可能性があります。
交流会に臨む際は、自社が他社に対して提供できること・他社と組むことで自社が期待していることをリストアップしておくと話が早いでしょう。
佐世保市だと佐世保異業種交流協会があります。

 

佐世保異業種交流協会

http://www.sasebo-tpc.com/
 
 

まとめ

異業種コラボの機会を上手に活かせれば、同業種との協業では得られないビジネスチャンスをつかむことができます。
無事コラボが成功すれば、新たな顧客や取引先の獲得も見込めるため、チャレンジする価値は十分にあります。

ただし、コラボを組むのは「自社とパートナー企業との利益が一致していること」が大前提です。

コラボに向けて段取りを組む際は、自社の課題・強みだけでなく、パートナー企業に求めるものも明確にしてから、一つひとつ確実にステップを踏んでいきましょう。