2024年05月07日

SNSとウェブサイト

SNSとホームページの役割は違う!事業活動におけるそれぞれの活用法を解説

起業・経営に役立つ知識

 

インターネットの普及によって、自社ホームページを作成し、商品宣伝や自社のブランディングに活用する例は一般的になりつつあります。
しかし近年では、自社ホームページではなくSNSを活用して、各種情報をユーザーに発信している事業者が増えてきています。

 

一見、SNSもホームページも“情報発信の手段”という点では同じツールのように思えますが、実際のところそれぞれの役割・特性は異なります。
この記事では、起業にあたり自社ホームページ・SNSを活用しようと考えている事業者向けに、それぞれの活用法について解説します。

 

 

SNSとホームページはどう違う?

事業活動において、SNSやホームページを使用する目的は、主に「自分たちの活動を世の中の人に知ってもらう」ことでしょう。
しかし、SNSとホームページでは、その活動の伝わり方やスピード感、情報の信頼性など複数の点で違いが見られます。

 

SNSの強みは「スピード」

SNSは情報発信の仕組みがシンプルになっており、スマートフォンを使って感覚的に操作が可能です。
アカウント作成も、コンテンツ投稿も、それほど難しい手順を踏まずに行うことができます。

SNSは、自分たちが投稿したコンテンツが“バズる”可能性を秘めており、タイミングや内容次第でたくさんの人に情報が届くこともあります。
キャンペーン情報など、できるだけ早く情報を不特定多数に拡散したい場合、SNSでの情報発信が有利に働くでしょう。

過去に投稿した内容に変更が生じた場合も、ホームページに比べて早期に修正をかけることができます。
毎日写真・文章を投稿する感覚でアカウントを運営したいなら、ホームページの更新よりもSNSの方が手軽です。

 

ホームページの強みは「信用」

誰でも気軽に始められるSNSに比べると、ホームページの作成は決して容易ではありません。
サーバーを用意して、HTML・CSS等によるコーディングを行い、会社情報を分かりやすく伝えられるデザインに仕上げる必要があります。

だからこそ、多くの人はホームページに記載されている電話番号・住所・企業名等を信頼しやすく、自社が存在するという「現実感」を顧客に与えることにつながります。
人材を採用する場合でも、手軽に投稿できるSNSから直接採用を検討するより、自社ホームページへと誘導した方が応募者に安心感を与えられるでしょう。

その他、ホームページを閲覧している人に対して、自社のイメージを印象付けることにも役立ちます。
長い目で見て、ホームページの運営は自社のブランディングに貢献し、売上や採用に至る確率を間接的に高めることにつながります。

 

 

 

事業活動におけるSNSの役割・特性

近年ユーザー数が増加している人気SNSの多くは、スマートフォンによって多様なユーザーに利用されているため、自社製品・サービスの宣伝や採用活動等に活用する事業者も増えてきています。
以下、事業活動におけるSNSの役割・特性について解説します。

 

スマートフォンの普及が進む中での多機能ツール

総務省の「情報通信白書令和2年版」によると、情報通信機器の世帯保有率においてスマートフォンの保有割合は83.4%となっており、多くの人にとってスマートフォンの存在は生活に不可欠なものとなっています。
そのような中、SNSは個人間のコミュニケーションだけでなく、ビジネス・ショッピング・災害時などの情報収集にも活用されています。

事業活動を円滑に進めるにあたり、必須というわけではないものの、アカウントを運営することで事業者と個人(顧客)との距離を狭める効果が期待できます。
SNSのダイレクトメッセージを使えば、気になる相手に直接連絡できるため、例えば新たな取引先開拓にも活用できる可能性があります。

 

複数のSNSの中からニーズに合うものを選べる

スマートフォンで使用できるSNSが1種類にとどまっていない点も、SNS活用において重要なポイントになります。
一口に日本で人気のSNSといっても、リツイートによる拡散力が強力なX(旧Twitter)や、写真・動画といったビジュアルに訴えるInstagram、主に連絡用のコミュニケーションツールとして用いられているLINEなど、実に様々な種類があるからです。

どのSNSを利用するのかによって、狙うターゲットもコンテンツの方向性も変わってきますが、上手くハマれば自社の認知度を大きく高めることも十分考えられます。
あるいは、2種類以上のSNSで投稿を続け、効果があったものを中心に活用するのも一手です。

 

 

 

事業活動におけるホームページの役割・特性

SNSが普及した状況においても、顧客や求職者が企業の事業・活動内容をチェックする際、ホームページの存在は未だ重要な情報源となっています。
以下、事業活動におけるホームページの役割・特性について解説します。

 

自社の事業活動を“自由に”伝えられる

ホームページの必要性は業種によっても変わり、例えば美容室や飲食店なら、大手サービスに登録して自動でホームページを作成する方法もあります。
しかし、自社の事業活動の詳細や、ビジネスをスタートした“想い”にあたる部分を知ってもらいたいと考えているなら、やはり事業活動について自由に伝えられる自社ホームページの存在は重要です。

特に、業界自体がユーザーから見て「何をしているのかよく分からない」と思われがちだったり、取引先が少ない状況で起業したりした場合は、自社の存在意義を明確にするためにもホームページを準備しておいた方が賢明です。

 

コンバージョンを意識した構造にできる

SNSは、自社製品・サービス・活動内容について、多くの人に認知してもらう分には有効な手段です。
しかし、そこから実際に申込みや登録へと進もうとする場合、なりすましなどのリスクから不安を覚えてしまう人も少なくないはずです。

そこで、自社のホームページがあれば、ユーザーの申込み・登録への心理的抵抗を減らすことにつながり、コンバージョンまでの導線も設けやすいでしょう。
なお、集客の観点から理想的なのは、SNS経由で自社ホームページへの誘導を実施することです。

 

 

まとめ

SNSの運用だけでは、ユーザーに安心感を与えることが難しいですし、ホームページだけでは露出の面で不安があります。
起業したての頃はSNSの投稿で手一杯だったとしても、将来的には自社ホームページを作成した方が信用を高められるでしょう。

 

SNSとホームページは、事業活動においてそれぞれ異なるメリットを持つため、それぞれの特性を正しく理解した上で導入することが大切です。
自社の周知に注力したいのであれば、SNSで定期的にコンテンツを配信することが重要になりますし、Web集客を念頭に置いているなら自社ホームページを作成・運用したいところです。
自社のビジネススタイルに応じたツール、運用方法をしっかり考えていきましょう。